Q&A|50代の恋愛って変ですか?

50代の恋愛って変ですか?

人生の春は、いつだと思いますか?

学校という檻の中で、決められたスケジュールをこなしその小さな世界の限られた枠組みの中で、それでも若さあふれる恋愛をする10代?
社会という大きな荒波に出て、初めて自分でお金を稼ぐことを学び、新しい広い世界で自由な恋愛を楽しむ20代?
仕事も慣れてきて、プライベートを考える余裕が出てくるいわゆる結婚適齢期である30代?

アラサーだとか、アラフォーだとか、様々な言葉が生まれては死んでいくこの世の中で、やはり普遍的なのは恋愛をするのは若者の特権であるといった風潮なのではないかと思います。
しかし、生物学的に平均寿命が延びてきている昨今、昔と今とでは、寿命が違えば結婚適齢期も違うし、そして恋愛適齢期も違ってきて当たり前なのではないでしょうか?

みなさんは、40代の方が青春を謳歌されていると聞いて、どう感じますか?
50代の方が、血気盛んに恋愛をされていると聞いたら?
60代の方が、まるで10代のようにさわやかで純粋な恋愛に身を投じていると知って、どう思われますか?
「いい年をして恥ずかしい」「いい加減身を固めるべきだ」などと、どこかの頭が石でできたようなお坊さんが言うような反応をしますか?

実際、こういった年代の方々は、実に充実した恋愛生活を謳歌されています。
それは、探偵社としてこういった年代の方々からのご相談を多数いただいており、実際にお会いしてお話させていただいているからこそ触れることのできる事実であり、それが現実なのです。
しかし、そこで私たちが感じるのはネガティブなものではなく、むしろ羨ましかったり、そういう歳の重ね方に憧れすら感じるということです。

思い返してみてください。
10代の頃、親に「もう中学生なのだから、しっかりしなさい。自分の洋服は自分で畳みなさい」なんてこと、言われましたよね?
高校生になれば、「もう高校生なのだから、言われなくても勉強しなさい」大学生になれば、「もう大学生なんだから、遊ぶお金ぐらいは自分で稼ぎなさい」社会人になれば、「もう社会人なのだから、もう自立して生活しなさい」20代後半にもなれば、「もう親にお金もらうのではなく、親にお金渡すぐらいの気持ちでいなさい」30代になれば「もうそんな歳なのだから、早く結婚なさい」・・・・
私たちは、こうして繰り返し永遠と「もう○○なのだから、こうしなさい」と、年齢を理由に注意指摘されて生きているわけです。

しかし、いざその年齢を乗り越えてしまえば、「いやあ、まだ高校生なんだしそれぐらいいいじゃない」「まだ20代なんだからそんなに焦らなくても」と、真逆の反応をしたりもします。
自分が高校生だったとき、30代の自分を想像できましたか?あの頃からみれば、「かなりのおじさん。もう結婚して子供が三人いて・・・」と、想像をしませんでしたか。しかし、実際の30代の自分はどうでしょうか?まだまだ子供だし、仕事もこれからだし、結婚だってしていない。自分の子供なんて想像もつかない。という方、多いのではないでしょうか?
であれば、今現在「枯れて」「体力もなくて」「恋愛をすることはない」といった極端なイメージを持ってしまっている40代、50代、60代の恋愛も、自分たちがその年齢になってしまえば当たり前のことになるのかもしれません。

いわゆるジェネレーションギャップは、いかにしても埋められないということは、こういったその年齢層へ持っているイメージの違いからも見て取れますよね。私だって、何を隠そう10代のころ夢見ていた"大人な自分"になりきれていない成長途中の大人であります。
もしかしたら、人とはみなこのように、いつまでたってもゴールのない、成長をし続ける生き物なのかもしれないですね。
かの有名な太宰治が、こう言っております。
「人間とは恋と革命のために生まれてきたのだ」
未発展な世界であろうが、戦時中であろうが、平和な世の中であろうが、人は皆恋をするんです。

では、人の恋とは年代によって変わってくるものなのでしょうか?それとも人それぞれの性格に左右されるものなのでしょうか?
次に、年代別の恋愛模様の変化について書いてみたいと思います。

■40代
この年代が、一番自由がきいて楽しい時期ではないでしょうか。
いわゆる結婚適齢期を抜けたことで、焦るどころか逆に周囲からの「いつ結婚するの?」といったプレッシャーからも解放されて、自分なりの自由な恋愛を楽しむことができているようです。
仕事では成功している人が多く、がむしゃらに働く時期を終えて少しひと段落し、後輩を育てる時期に入っています。そのため時間的な余裕も金銭的な余裕もあり、それが同時に心の余裕に繋がり相乗効果を出しているといえます。その上身体的、精神的にはまだまだ若いのでやる気や向上心もあります。その中で自由な観点での恋愛が求められるのかもしれません。
また、この年齢であれば一度結婚して失敗したとしてもまだまだやり直せる年齢でもあります。「離婚経験者の自由な恋愛」が一番多い年代かもしれません。

では、性別での違いはあるのでしょうか?
40代の女性は、金銭的に男性に頼らなければならないこともなく、貯蓄もあり経済力もあります。また、ネットやSNSなど「恋愛のための」出会いの場に事欠くことはありません。
もちろん昔からの「職場内」や「趣味」「地域」といった形での、「恋愛を意識しない」出会いも必然的に多くなる年齢で、知らないあいだに相手が見つかっていたなんてこともあるようです。
むしろ若い頃のほうが行動範囲が狭いためか出会う相手は限られている場合もあります。
ただし、逆の意味で出会いがないと言い訳できなかったり、十分出産が可能な年齢であることから切迫感が出てしまう方は多少いるようですね。
しかし、積極的な恋愛意識も決して悪く働くわけではありません。適当に出会った相手と結ばれる、といった受身の恋愛をしていた頃とは異なり、むしろ積極的に時間とお金を使って相手を探そうとするので短期間で相手が見つかることもあるようです。
40代の男性といえば、働き盛りで人として一番成熟している年代です。
落ち着きや冷静さを持ち、後輩らとともに仕事をこなす姿は同性から見ても頼もしく格好いい世代でしょう。
そういった、人間的に熟成されていく世代ですので、恋愛に対して「楽しみ」や「刺激」などを求めるのではなく、自分と一緒に成長し一歩でも二歩でも先に進めるように考える「同士」のような相手を求めることが多いようです。
女性と異なり、男性は年代によって求める相手像が極端に変わることがあるようですね。
女性は移り気であるなどとよく言われますが、年齢や環境、周りの意見などに左右されて好みのタイプがガラッと変わるのは男性のほうが顕著であると私は思います。

また、40代の女性にも男性にもいえることですが、精神的にも物理的にも余裕が出てきたことから、自分を磨くことに努力を惜しまないことが特徴的でしょう。まだまだ成長できるし、上に行きたい欲もある、若さと落ち着き両方を兼ね備えた恋愛最強世代だといえるでしょう。

■50代
この年代になると、過去に必ず大きな大恋愛を経験しているものです。
それが結婚したかどうかは置いといて、そういった経験値か恋愛における考え方や捉え方をかえて、より練度をました恋愛を求める方が多いようです。恋愛にはいい時もあれば悪いときもある、惹かれ合ったり傷つけ合ったりと、トータルで相手との恋愛を想像することができるので、あまり幻滅したり引いてしまうようなことはないのです。ようは、懐が大きくなったということですね。
とはいえ、この世代の方々は40代の方と異なり、ネットやSNSといったツールを用いた方法で出会うことをこのまず、昔からある「職場内」「地域」「趣味」といった形で出会った相手と自然と恋愛関係になることが多いようです。
また、年齢的に自分よりも年上の相手を求めることが少なくなってきます。今まで考えてもみなかった年下が恋愛対象になるわけで、経験値もあるし浅はかな形での恋愛は避けるものの、ここにきて新たな気持ちでフレッシュな恋愛に身を投じるかたも多いようです。

人生経験が豊富で、相手を分析する能力も長けていればそれを受け入れる能力も長けているので、むしろすぐに打ち解けることができます。ようは、人付き合いのプロなる世代です。またそういったことを意識してやるのではなく、無意識下で行動できるので本人にとっても負担にはならないのです。
すでに自分が確立されているため、それがガラリと変わることは考えておらず、求める相手が絞られてわかりやすいこともあります。自然と人付き合いができるように、自然と自分にあったパートナーのタイプなどが絞れてきてるので、実際に話してみたり会ったりしてピンとくるのは早いようです。

しかし、その確立されているものが正しいとは限らなかったりもします。いわゆる「頭が固い」という表現にも当てはまるように、「自分はこうなんだ」と思ってしまうとそれ以外のことを受け入れることができなかったり、理解することを途中でやめてしまったりもします。40代のころはあった上昇志向などがない分、変わろうとか変化を受け入れることが自然に減ってくるのです。
恋愛においてはそれが逆に働いて、全く異なる世界の人に好かれてしまう劇的な恋をすることもあるようです。
先にもお伝えしたように、年齢的に自分とは全く異なる世代の相手とであったり惹かれ合ったりもするのです。年上の男性にしか興味がなかった女性が、若くて勢いのある男性に惹かれるとします。すると、これまで培ってきた恋愛術は一切通用しないことになるのです。
自然と人付き合いができるようになった分、一転「自分の見知らぬ人に対する対処の仕方」がわからないと右往左往して戸惑ってしまう。それが恋愛対象ともなると、むしろ10代の頃のように若返って戸惑って失敗したり、その分入れ込んだり。

自分から変わろうとか受け入れようという意識がない分、あるいみ受身になる世代でしょう。
そのため、これまで自分が自然と身につけてきた恋愛観や哲学そのままの相手に惹かれ、穏やかな落ち着いた恋愛をすることもあれば、これまでとは全く異なるタイプに惹かれ、逆に初々しい反応をして突っ走ってしまうこともある二極化の世代かもしれませんね。
いずれにしろ、それらは自分自らが動くことによって手に入れる出来事ではなく、人生の中に降って湧いたプレゼントのように、ハプニングのように"運命的である"と捉えることが多いのです。
人を顔の善し悪しや給料の額といった下卑たもので判断することはない、内面であったり魂の部分で判断するスピリチュアル世代とでもいいましょうか。

■60代
この世代になりますと、男と女ではなく人と人としての関わりで恋愛を捉えている方が多いようです。
これまで関わってきた仕事とは離れ、自分を見つめる時間も多く、そして働いていたころのように体力もまだある、人生の中で一番穏やかに健やかに過ごせる世代ではないでしょうか。
子供がいて、かつその子供がすでに巣立っているような方が多い中、忙しい毎日を終え、今度は自分自身の人生を歩むのだと気持ち新たな方が多いのです。そして、その新たな人生において、恋愛に縛られることなく、他人との付き合いについてしっかりと考え直す時期にもなるでしょう。

一昔前には熟年離婚が流行りましたね。
旦那様が定年退職となり、これからは家族と過ごす人生の始まりだ、と思っていたら奥様から離婚届を手渡された、などが数多くあったようですね。しかし、これはなにも特別な家庭における話ではなく、仕事や子育てといった、「責任」や「義務」から開放されたことで、改めて自分自身のことを考える時間がたっぷりあることで、家族とはなにか、夫婦とはなにか、自分の人生とはなにかを考えることにつながり、それが離婚であったり、夫婦水入らずで海外で暮らすことであったり、独り身で穏やかに趣味に生きることであったりとそれぞれの選択をするきっかけになるのです。

この年代ですと、「相手がどういった人間か」ではなく「自分の理想とする人生をおくるための伴侶」という深い意味での愛情を求めることが多いようです。恋愛とは、その相手をさがすための手段とでもいいましょうか。
人間愛。だからこそ尊敬しあえて美しいのかもしれません。
人生の最後に向かって自分の思い描いた道を行きたいと願い、またそれを実行できる力も残っている旅立ち世代ですね。

以上のように、世代ごとに恋愛の形や考え方は変わってくるようです。
しかし、以上三つのどの年代にもいえることは、若い頃には想像もしないような恋愛との密な関係性です。
どの世代も、若いころと比べて、熟練された素晴らしい恋愛を楽しんでいます。
また、ある意味で受け身のために、より純粋な気持ちで恋愛と向き合えるってことがあるようです。
これらのことは、決して恥ずかしいとかみっともないなどのネガティブな考えとはかけ離れたとても前向きな事柄なのです。

若い子には分からない雑学も自然と身についており、特別な専門的な内容でない限りしっかりと返答できる知識がある。そのため自然と会話も盛り上がり、人としての魅力も成熟していく世代です。
高校生の初デートのとき、会話がつづかなくて困ったなんて経験ありませんか?それで気まずくて一気に気持ちが沈んで別れるなんてことありますよね?そういったこととは無縁の、人間力で相手を魅了する50代に代表される世代の恋愛、いずれ自分が経験するのかと思うとわくわくしませんか?


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