コラム|探偵のマスコットキャラクター

探偵のマスコットキャラクター

不況、不況と最近いい話題があまりないですね。会社の倒産、事業の縮小。この不況は探偵業界も同じです。私たちもいろいろと試行錯誤してこの不況の中頑張っていますが、皆様の働く会社にはマスコットキャラはいますでしょうか?

象のマークの○○引越センター。キリンさんの○○引越社。ありさんマークの引っ越し屋。
引越し屋ってマスコットキャラクターが多いですよね。最近では企業だけでなく地方の自治体でもマスコットキャラクターが増えています。警視庁のピーポ君や彦根市のひこにゃんなど、かわいらしいマスコットキャラクターがありますね。そもそもなぜマスコットキャラクターを使用するのか。いままで気にしたことがなかったがいろいろな理由があるのだろう。

1、かわいらしいマスコットキャラクターを使用して幅広い層に興味を持ってもらう。
2、イメージ戦略でキャラクターを覚えてもらい、一緒に企業名を覚えてもらう。
3、企業に対するやわらかいイメージを持ってもらい不信感をなくすため。

かわいらしいマスコットキャラクターを使用して幅広い層に興味を持ってもらう。
これは地方自治体が行っているものと同じですね。「ひこにゃん」や「せんと君」などは成功したイメージキャラクターでしょう。キャラクターが情報を発信することで本来の趣旨を知ってもらう。近隣だけではなく全国に伝わり幅広い層に興味を持ってもらうことができる。ひこにゃんはかわいい。でも宣伝しているのは「国宝・彦根城築城400年祭」とちょっと固いイメージのあるお祭り。本来興味の持たない人たちがキャラクターのおかげで集客ができるようになったわけだ。ゆるキャラブームなるものの火付け役になったことでも有名で、自治体の戦略は成功といえるだろう。

イメージ戦略でキャラクターを覚えてもらい、一緒に企業名を覚えてもらう。
引越し屋や配送屋などが行っているのがこの手法。動物などを企業のイメージとし、その動物から連想することで企業名を覚えてもらうという戦略。最近ではどこの引っ越し屋でも「○○マークでおなじみの」という枕詞がつくようになっている。一種のトレードマークのようなものでイメージもつきやすい。

企業に対するやわらかいイメージを持ってもらい不信感をなくすため。
ゆるキャラを使用することでイメージが変わる。これはひこにゃんのもそれと同じ効果が得られている。ただ自治体が柔らかいイメージや不信感をなくすために利用することはない。どちらかというと怪しい業者が多くみられる企業に使われることが多い。例えばローン会社や消費者金融など負の部分を扱う業種などで、借金というとイメージが悪い。ただキャラクターを用いることで柔らかいイメージを持たせつつ、不信感を払うことができる。私のいるこの業界もそうで、依頼する人は「浮気調査」や「別れさせ屋」、「離婚トラブル」といったイメージとしてはあまり良くなく、人には相談できない悩みばかりだ。つまり負の部分を請け負う業種で、どうしても良いイメージは無い。さらにはこの業界は悪徳なところも多く、依頼人からすれば「本当に大丈夫なのか?」と考えてしまうのだろう。

探偵社の中には女性の写真をホームページのトップに持ってきて、イメージを柔らかくしている。ごついおっさんがホームページのトップにいるより、安心感があるだろう。中にはスタッフ全員が女性と謳っているところもあり、「女性=安心感」という図式が生まれているのであろう。ただ実際女性のみというのは考えづらく、裏ではあやしい男どもがいる可能性もある。また引っ越しと同じように動物を起用したところも存在する。象などのつよそうなイメージのものから犬などの鼻のきく動物、ふくろうなどの眼がよい動物などをキャラクターにしているところが多い。これに関しては企業のイメージ戦略の一つで、不信感をなくし企業名を覚えてもらうためだろう。

まぁいろいろとキャラクターのことについて述べたが、実は弊社にもマスコットキャラクターが存在する。いや、厳密にいえば"存在していた"が正しいだろう。
私がここに入社したのは会社が設立して4年ほど経ったころだったと思う。設立当時は様々なことを試行錯誤しながら営業していたと弊社の代表は言っていた。弊社の社名になっているFAX探偵ドットコムというのも当時の業界を状況を匂わせている。今では法律的に不可能だが、開業当時は重要事項の説明なども義務化されていなかった。そのため電話一本、メールでの依頼もOK!というのが主流で、当時はまだメールが普及していなかったことから「なんならファックスでの依頼も可能」ということでこの名前になったそうな。時代は変わりファックスからの依頼というのもなくなり、且つファックスだけでは依頼を受けられなくなっている。いいのか悪いのかはわからないが、時代というのは常に流れているんだと常々思う。

話しがそれてしまったが先の通りマスコットキャラクターが存在していた。これも試行錯誤していた当時のものだろう。作ったはいいが効果の期待が持てないという理由でお蔵入りしたのかもしれない。開業当時のスタッフはこの件に関して多くは語らない。そのため私は独自で調べてみた。
インターネットというのは便利なもので昔のホームページを保存している団体が存在する。過去にアップしたページをキャッシュ化してそれを保存してある。著作権の問題などで騒がれてはいるが当時を懐かしむ一つのツールだと私は思っている。無論、弊社の昔のホームページを見た。

そこには、弊社の新進気鋭なるマスコットキャラクターがいた。

ドットくん

「ドットくん」

なにか電話口でしゃべっている...。

「ファックス探偵ドットコムのドット君です。あなたの悩みを即座に解決しちゃいます。」
こんな感じなのだろうか。そもそもこれは受話器なのか?右手が見えないがもしかしたら受話器型の右手なのか。。。そもそもこの生物は何なのか、いや生物かどうかもわからない。フクロウっぽい感じもするが...。探偵とは一切関係なし。持っているのは電話でファックスもメールも関係がない。

残念ながらこのドット君は一瞬で消えてしまうことに。
ただうちにはまだマスコットキャラクターがいた。

ドット探偵

右上のやつです...。名前などの紹介は一切なし。さしずめ「ドット探偵」みたいな名前だろう。
シルエットに煙草。いかにもらしい雰囲気を醸し出している。ダークなイメージを醸し出し、怪しさは一切払拭できていない。多少なりホームページ上には掲載されていたようだが名前も何もわからない存在のまま消えてしまった。以降マスコットキャラクターは存在していない。

イメージ戦略なのかそれともただ何となくマスコットキャラクターを作っただけなのかわからない。弊社の開業当時のマスコットキャラクターにはいろいろな思いがあったのだろう。
それなのであれば復活すべきだ。ということで作ってみました。

ドットくん

「ドット君2号」

多少丸みを強くして右手をつけてあげました。目の感じがどこぞのお菓子のキャラクターっぽいところがありますがそれも愛嬌。今はやりの"ゆるキャラ"っぽいところもあるかと。近々漫画化を予定。第一弾は「ドット君、浮気現場の修羅場に遭遇の巻」ウソです。

おそまつ。

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