コラム|新型出生前診断と工作で共通する問題点

新型出生前診断と工作で共通する問題点

先日、胎児に染色体異常があるかどうかを調べる「新型出生前診断」で、偽陽性が出たというニュースが発表されました。
つまり、異常がないのに「異常がある」と診断された、ということです。
異常があると、ダウン症、18トリソミー、13トリソミーといった症状が出てきます。
もともと精度が高いと言われていた検査でしたので、偽陽性が出たのは今回が初めてのケースでした。

ただ、医師は事前に妊婦に対してカウンセリングを行い、「高精度であっても結果は確実ではない」ことを伝えていました。
そのため妊婦側も正しく理解しており、混乱は生じなかったとのことです。

なぜ冒頭からこんな話をしたかと言うと、復縁や別れさせのご相談と共通する部分があるからです。

それは、リスク説明の重要性。
どんなに精度の高いものでも、100%正確な結果が得られると言えないのであれば、その点はクライアント側に伝えるべきです。
中には「プロなんだから必ず成功させてくれるんですよね?」という方もいらっしゃいます。
もちろん私達も、成功させよう、成功させたいと思って工作を進めていくわけですが、やはり「絶対」と言えない部分はあります。
そのため、リスク説明は必ずさせていただいています。

「成功する可能性ってどれくらいありますか?」というのもよくある質問です。
これも先ほどの検査と同じで、実際に調べてみてから、その結果に応じて対策を考えることになります。
検査結果によっては、もう末期症状で何の対策も立てられない、ということもあるでしょう。
残るは延命治療のみ、という場合ですね。

しかし、そうでないケースが大半です。
投薬(対象者への工作)によって症状が改善するのか、生活改善(依頼者側の改善)によって症状が寛解に向かうのか。
手術(工作の山場)で完全に腫瘍を取りきれる場合もあれば、経過観察が必要な場合もあります。
全て「今の状況を何らかの手段で解決しよう」という本質は変わりませんが、その進行度合いや状況によって取れる対策は変わってきます。
そして、どの方法であっても、事前に「必ず完治します(必ず成功します)」とは言えないものなのです。
だからこそ、医師(探偵業者)は事前にリスクの説明を行いますし、その上で患者(依頼者)が希望すれば行うのです。

もちろん着手する前の段階でも、それまでの経緯によってある程度の予測は立てることができます。
難航しそうなのか、それほどでもないのか。
例えばガンの摘出でも、腫瘍のある位置によって取り除きやすかったり、取り除きにくかったりします。
しかし難易度がどうであれ、取り除ければOK。
ただ事後経過観察中に難点が出てくれば、それに対して何らかの対処法を講じる必要があるでしょう。
取り除けなければ、もう一度トライするか、全摘は無理と考えて諦めるかです。
失敗する可能性があるなら、あえて何もしないという人もいるでしょう。
でも生きるか死ぬかの一大事ですから、ここでお金を気にしても仕方がない、と考える人が殆どですよね。

ただ、工作は違います。
恋愛、結婚の価値観は人それぞれですから、自分の手持ちからどの程度費用を割いて良いか、その塩梅も人によるでしょう。
いずれにしても、行う作業が多くなるほど費用がかかってきてしまうのは同じです。
まずは検査をし、状況を把握しなければならないのですが、ここにある程度の時間と費用がかかってしまうのは仕方がないことです。
何が異常なのかわからないからこそ、色々な検査をしなければなりません。
結果、異常が見つからない「無駄な検査」も出てくるでしょう。
でも「この項目では異常が無かった」ということがわかるという点で、一概に無駄とは言えないですよね。
工作もそのような感覚です。
接触のチャンスがあるかないか、やってみないとわからない。
なかったから「やらなければ良かった」というのは結果論ですし、やらなければ後で後悔するかもしれません。
もちろん「この検査はやったほうが良いかもね(この日のこの時間は調査をやったほうが良いかもね)」というアドバイスは出来ます。

あとは、希望する方法で進めていくのに、費用面で折り合いがつくかどうかという部分です。
諦めるというのも一つの選択肢ですから、いつでもその選択が出来るような費用体系になっています。
(→「詳しい弊社の費用体系について」をご参照ください。)
パック制であれば、途中経過を見て中断したとしても、返金されることはありません。
残りの日数に応じた返金制度を設けているところであっても、担当者がつかまらないなどの理由で先延ばしにされるトラブルも聞かれます。
実際に調査を進めていく中で、信頼関係は築いていくことになります。
リスク説明無く、良いことばかり言うところには注意すべきでしょう。

費用がかかるからこそ、業者をよくよく吟味したいという気持ちは理解できます。
ただ、工作の良い面、悪い面の両方を見た上で、行うかどうかは判断したほうが良いと思いますよ。
「工作を行わない」ことが最良の選択、ということもありえるのですから。

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