修行記|在宅確認

在宅確認

こんにちは。菅野です。
残暑きびしい毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。
人のことはあまり言えないですが、体調管理には十分気をつけていきたいですね。
今回は調査中のできごとではなく、全く別の場所で盲点をつかれた話です。

私達は、自宅から調査を行う際、開始時に対象者の在宅確認を行います。
家に動きがあるか・・・照明や電気メーター、洗濯物など総合的に見て判断します。
暗くなって照明がつけば在宅。
カーテンや洗濯物に変化があれば在宅。
メーターのスピードを確認(建物の構造によっては不可能)。
などなど。
もちろん、それらの情報からではどちらとも判断がつかない場合もあります。

マンションの構造によっては外からでも集合ポストが見える場合があり、
その郵便ポストに物がはさまっていたりしたら
―しかも何日もその状態だったら― 
しばらく帰宅してないのでは、という推測ができます。
あるいはひきこもりで、めったに外出しない対象者かもしれません。
またチラシであふれかえっていたら、居住してないのではないかとの疑いもおこるでしょう。
引越していながら住民票を移してない、ということは珍しいことではありません。

しかし、最近友達と会った時のこと。
彼女は大学の学部生の間は寮に入っていたのですが、院生になってから1人暮らしを始めたのだそう。
マンションなので、当然集合ポストがあります。
みなさん、ポストの使い方、知ってますか?
差込口から郵便物を入れる。住居人はダイヤルを回して開錠し、それらを回収する。
これが一般的ですよね。
そんなこと聞くなんて馬鹿にして・・・!と思われたかもしれませんが、
しかし彼女はダイヤル錠の開け方がわからず、1年以上もの間、外の差込口から手をつっこんで取っていたのだとか!
曰く、重要な封書は厚みがあったりするので、外からでも頑張れば取れたとのこと。
もっとも日がたつほどチラシ類がたまって、取り出すのにも苦はなくなったそうですが、
そんな状態でも彼女は毎日通学して、普通に生活していたわけです。
∴「チラシがあふれている」≠「居住していないorひきこもり」
きっちりした子だと思っていただけに、まさかの盲点でした。。

世の中にはいろいろな人がいるので、「普通は・・・」という考えが通じない場合もあります。
そういう人が対象者だったりすることだってもちろんあります。
頭でわかってはいても、やっぱり無意識に「普通は・・・」と考えてしまうみたいです。。
そこが落とし穴になったりするわけで、まだまだ一人前にはなれないなーと思ってしまいました。
もっと想像力をはたらかせなければいけないですね。

私が探偵をやっていることを、彼女はまだ知らないだろうと思います。
「普通」こんな女の子は探偵になんてならない・・・!
そんな誤解は、みんなにずっと抱いていてほしいものです。
ではまた次回!

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