コラム|新人教育について

新人教育について

前回、今回とちょっと真面目テイストで書いている。

工作をやりたいというスタッフも、調査をやりたいというスタッフも最初は尾行からやってもらう。
工作というと、異性に近づいて・・・という華やかな場面ばかり取り上げられたり、
相手から奪ってという結果ばかり重要視されるが、一番難しいのはどうお知り合いになるかなのだ。当然、接触するには追いかけてどこまで捕まえなくてはいけない。
相手が飲食店に勤めていたり、毎日飲みにいく人だったり、対象者がキャバクラで働いていてくれれば楽だが大抵そんなにうまくはいかない。
いつ飲みにいくか分かることすら少ないんだから。
工作員でも、尾行の段階から参加させ自分の頭でも「どこで接触するか」を考えさせる。

探偵に憧れを持って入ってくるスタッフは、ためしに尾行をいきなりやらせてみると大体失敗する。TVの影響を受けすぎなのか、トレンチコートにサングラス、帽子なんてすさまじい格好で現れたり。
まわりが目に入らなくなって、周囲から浮きまくっていたり。
嘘みたいだが本当の話。
「そんな目立つ格好で尾行ができるか!」と怒鳴って帰らせることも多い。
そうやって失敗してみんな学んでいくのだけど。

探偵になって、一番大事なものは一般常識だと思う。
世間の感覚とズレないこと、相手に不快感を与えないこと・・・
調査だけできればいいとか、そういう問題ではない。
常識がないと困ることは多い。

スポーツをやるにしても、私の場合はゴルフだけど既に何回も工作で役に立っている。マイナーなスポーツが趣味の対象者よりもやっている人が多いスポーツの方が当たる確率が高いから。

探偵っていろんなことしなきゃいけないのだ。
犠牲にしなきゃならないものは多いかもしれないけど、こういうのを面倒と思わない人じゃないと続かないんだろうけど、これを読んで「私向いてる!」と思った方、ぜひご応募頂きたいものです。

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