コラム|ひょうたんからコマ

ひょうたんからコマ

奥さんからの、「若い女と浮気しているみたい」というセリフに

    さもありなん!

と、うなづくスタッフ一同。

しかし、ターゲットを見たとたん、土谷のヤル気のボルテージが急上昇したのは言うまでもありません。

(お、お前みたいなヤツが若い女の子に手を出すから、ボクのところに回って来ないんだ!!そんな不条理は許さん!奥さんに代わって、世間のモテナイ同胞たちに代わって お仕置きしてやるっ!!)

鼻息も荒く、挑んだ1日目。
退社した旦那は、すかした車に乗り込みます。
ゆっくりと駐車場から車を出し、走り始めた対象車両を慎重に追尾します。
狭い道を右へ左へ。
ハンドルを握る手に自然と力が入ります。

と、思ったらいきなりハザード出して停車しているターゲット。
店もコンビニもないところです。

お、おっ!
こいつ警戒してやガル・・。

なにげなく素通りして、先の角を曲がり、ターゲット車両の見える位置を素早くキープ。

しばらくしてからおもむろに再スタートを始めるターゲット車両。

ちょっと距離を置いて慎重に慎重に。

男は30Kmほど走り、とある巨大レンタルビデオ屋の駐車場に停車。
しかし止まったままで、車から降りてきません。

  怪しい・・、怪しすぎる!

これはオンナと待ち合わせだな。

たまには当たる土谷の読み通り、しばらくして
かわいらしいマーチが彼の隣へ滑り込みました。
マーチから降りたった女性は、若く、そしてなかなかの美人。
示し合わせた二人はレンタルビデオ屋へと仲良さげに向かいます。

すかさず依頼人である奥さんに連絡。

ビデオ屋から戻ってきた二人は、彼女の車に乗り込み、発車。
こっちもおにぎりを口にくわえたまま、追跡です。

マーチは市街地を抜けて行きます。
このままホテルに行きやがれ!と
強く念じていたのですが、なぜか車は国道脇のファミレスに入りました。

腹ごしらえしてから、コトに及ぼうってか。
これは長丁場になるかも・・なんて妄想にふけっていると
二人は店には入らず、マーチは来た道を戻りつつあるではないですか。

   ?、??

   バレた??

う、うそ。ありえない・・。こんなに離れて追尾しているのに。
あせる土谷の気持ちなどおかまいなく、マーチはビデオ屋の駐車場へと戻ります。
彼はマーチを降り、自分の車両に乗り込みあっさり発進。

な、なんで?
今日は彼女があの日だったの?

そんなことを考えていると、しばらくしてマーチも駐車場を出ました。
とりあえずオンナの居場所を突き止めないと・・・。
万が一を考えて、かなり距離を開けつつの尾行です。
無事自宅までたどり着き、マーチが自宅駐車場のシャッターの中に格納されたことを確認。

旦那はというと、別班によれば自宅へとむかっている最中の様子。

奥さんに速攻電話して、状況を説明すると、

「さっき帰ってくるって言ってました。」

「にしても、なんで急に・・」

「それは彼に電話して話してたら、彼の態度になんか腹が立ってきて、
アンタ浮気してるんじゃないでしょうね! と言ったからですかね?」

    ガビーン!!

    そりゃ奥さん警戒するって!

「奥さん!それは警戒しますって。相手の女性はわかりましたけど、
決定的な絵はないですから、現時点ではいくらでも言い逃れできますよ…」

こういうことって(依頼人の暴走)たまにあるんですよねー。
しかしこれで短期決戦強行スケジュールは崩れてしまいました。
仕方なく撤収するしかねーな…ということに。

なごり惜しくも朝ごはんを食べたあと、撤収です。
駅へ向かう途中で、いちおうマーチの女の家でもチェックしてから、帰るかぁ・・・という話になり、少し寄り道。

すると天恵が・・・。

なんとちょうどこれから出かけようとしている感じじゃないですか!
しかもおしゃれしてる感じがありあり。
これは浮気旦那に会うに違いない、と心ときめかせ、
奥様に電話。
やはり浮気旦那は休日出勤などと言って、いないとのこと。

気合の追尾のスタートです。

高速にのるマーチ。
インター2つ分も先でおります。

ショッピングモールに駐車したマーチ。ふとよく見ると、となりには旦那の車が!

感激の瞬間。

にしても、こんな華やかな巨大なショッピングモールにホテルなんてあるのかな?
なんて思っていると、彼の車に乗り換え、二人はショッピングモールにうずもれるような感じでたたずむ、小さなHホテルへ・・・。

  なるほどねぇー。

奥さんに連絡し、我々はホテルの駐車場出口付近に車をとめ、
出てくる二人の絵を押さえられる位置をキープ。

   待つこと180分・・・。

これ以上ないといったぐらいのアングルで二人の映像をガッチリ撮影。
その足で奥さんの所へ行き、映像を確認してもらいました。

感謝の言葉を背に受けて、駅へ向かう我々の心には"充実感"の3文字が。
しかしその背景には"ツキ"があったわけです。

これからも ラッキーマン@土谷 でいるために滝に打たれて修行してきます。

  それでは いざゆかん、華厳の滝へ

首が埋まりそうです・・・。

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